読みもの 転職の迷い

転職するか迷って動けないとき、
インド占星術に聞けることと、聞けないこと

辞めたいわけではない気がする。でも、このままでいいとも思えない。
求人サイトを開いては閉じて、夜になると同じことを考えている。

迷いが長引く理由のひとつは、「転職するか」という問いに、複数の問いが混ざっていることかもしれません。混ざったままだと、どこから考えても答えが出にくくなります。私は、これを4つに分けて考えます。

この記事では、まず紙とペンで4つに分けます。そのあとで、インド占星術に聞けることと、聞けないことを分けて書きます。
前半だけで閉じて構いません。

1「転職するか」には、4つの問いが混ざっている

  • 環境:職場の人間関係、待遇、働き方、会社の先行き
  • 役割:今の仕事の中身、任されていること、成長している実感
  • 価値観:何を大事にしたいか。お金、時間、安定、やりがい
  • 時期:いつなら動けるのか、いつまでに決めるのか

たとえば「上司とうまくいかない」は環境の問題です。職種を変えなくても、部署が変われば解けるかもしれません。「この仕事に意味を感じない」は役割の問題で、社内の異動や公募で動くこともあります。

どの問いなのかが分かるだけで、選べるものの数が変わります。転職は、その中の1つにすぎません。

2紙とペンで、先に整理する

1. 不満を書き出して、4つのどれかに印をつける。

「環境」「役割」「価値観」「時期」のどれか。複数にまたがっていて構いません。

2. 「転職で変えたいもの」と「転職しても持ち越すもの」を分ける。

上司や職場は変えられます。けれど「頼まれると断れない」「評価されないと不安になる」といった自分の側の癖は、職場が変わっても持ち越します。持ち越すものが分かると、次の職場で何を先に整えるかが見えてきます。

3. 選べるものを5つ並べる。

残る/異動する/転職する/休む/学ぶ。転職か残るかの二択にしないことがコツです。

4. 期限と、足りない現実の情報を書く。

退職の申し出は何か月前までか。貯金は何か月分か。異動の制度は使えるのか。応募したい職種の年収は、実際にはどのくらいか。足りないのが「気持ちの整理」ではなく「現実の情報」だった、と気づく方もいます。

5. 占いは、選べるものを増やす問いとして使う。

最終的な判断は、現実の情報と、自分の価値観で行います。占いで決めるのではなく、考える材料を1つ足す位置に置きます。

記入例(架空の相談です)

「営業職、入社5年。上司と合わないが、仕事そのものは嫌いではない」

どの問い環境(上司との相性)。役割は不満が少ない
持ち越す人に相談するのが遅い、という自分の癖
選べるもの異動/転職/残って配置を待つ。休むと学ぶは今は薄い
足りない情報社内の異動制度と、他部署の空き
最初の一手求人サイトへ登録する前に、人事へ異動の制度を聞く

3ここまでが、紙とペンでできる部分です

ここで閉じて構いません。
以下は、私が使っているインド占星術という道具の話です。確かめられる部分と、確かめられない部分を分けて書きます。

4インド占星術で確かめられること

インド占星術は、生まれた日時と場所から、その瞬間の星の位置を計算するところから始まります。仕事の迷いに関して、確かめられるのは主に2つです。

① 出生図の「仕事の部屋」
出生図を12の部屋(ハウス)に分けたうち、10番目の部屋が、仕事や社会での立場を表すと一般に解説されています。そこにどの星座が入り、どの惑星がいて、その部屋を治める惑星がどこにあるか。これは計算で出ます。
この部屋の読み方について、古典の出典は版と章までは確認できていません。そのため「一般に解説されている」と書いています。

② 人生の「期間の区切り」(ダシャー)
ダシャーは、人生を惑星ごとの期間に区切る考え方です。代表的なヴィムショッタリ・ダシャーでは、9つの惑星が次の長さの期間をもち、合計は120年になります。

惑星期間
ケートゥ7年
金星20年
太陽6年
月10年
火星7年
ラーフ18年
木星16年
土星19年
水星17年

最初にどの惑星の期間から始まるかは、生まれたときの月の位置(月の宿)で決まります。つまり、今がどの期間の何年目かは、日付で出ます。アヤナーンシャ(星座の区切りの数値)や1年の日数の取り方を同じにすれば、同じ日付になる部分です。

ここまでは「確かめられる」部分です。ただし、その期間を仕事の面でどう読むかは、流派や読み手によって違います。計算で出る事実と、そこからの解釈は、別のものとして扱います。この分け方は言われたことの確かめ方に詳しく書きました。

5インド占星術で確かめられないこと

  • 採用されるかどうか
  • 収入がいくらになるか
  • 健康に関すること
  • 退職や契約の法的な判断
  • 上司や同僚の気持ち
  • 最終的にどうするか

「この時期に転職すれば成功する」も、言えないことに入ります。占星術が的中するという根拠は、調べた研究でも確認されておらず(当たるのかについては別の記事に書きました)、言い切れば根拠のない断定になるからです。

6「時期」の話を、どう扱うか

占いで「今は動かないほうがいい」と言われて、動けなくなる人がいます。逆に「今年が転機」と言われて、焦って決めてしまう人もいます。

時期の話は、3つに分けて扱うと、判断の順番がつけやすくなります。

  • 期間の区切りは、計算で日付が出ます。確かめられます。
  • その期間をどう読むかは、流派で違います。出どころまでは確かめられますが、正しいかどうかは確かめられません。
  • 退職の申し出の期限、ボーナスの支給日、応募したい求人の締切のような現実の期限は、占いより強く働きます。

占星術上の「時期」と現実の期限がぶつかったら、現実の期限を優先して構いません。占いの時期を理由に、確かめられる現実の情報を後回しにしなくていい、ということです。

7出生情報が必要な理由と、時刻が分からないとき

ハウス(12の部屋)は、生まれた瞬間に東の地平線に昇っていた星座(ラグナ)を起点に分けます。10番目の部屋も、ここから決まります。ラグナは数分で1度動くため、出生時刻が分からないと、ラグナとハウスにもとづく読みはできなくなります。

母子手帳や出生届の控えに、時刻が書かれていることがあります。分からない場合の扱いは、計算と方針に書いています。推測で時刻を決めることはしません。

8今日できる一つ

まず、紙に「転職で変えたいこと」を1つだけ書いてください。書けたら、もう1つ、「転職しても持ち越すこと」も。

求人を見る前に書いておくと、応募条件を見るときの物差しになります。

9この道具が向いている人・向いていない人

向いているのは、占いの結論だけでなく、その理由まで確かめたい方です。現実の情報を集めながら、考える材料をもう1つ足したい方にも向いています。

向いていないのは、「辞めるべきか」を決めてほしい方、採用や収入を言い当ててほしい方です。その場合は、お申し込みをお控えください。